理系ゴコロ探検隊 その10 〜理系の大学院って?〜

奈良高専のスタッフと中学生3名が11月13日,奈良先端技術科学大学院大学(略称NAIST)を訪問しました.井上先生と,大学院生3名(村田さん,小副川さん,西原さん)にお話を聞くことができました.ちなみに村田さんと小副川さんは奈良高専出身です.

スタッフ「理系に進もうと思ったきっかけは?」

井上先生「小さい頃から国語と英語が嫌いで,数学は得意でした.そこで,数学が使える分野の方が自分を活かせるのではと思い,理系を選びました.情報工学を選んだのは『コンピュータに触ってみたくて』というのが理由です.今は,パソコンが好きだからとかパソコンを触るのが面白いからという理由で選ばれる人が多いのですが,私の時代にはまだパソコンが普及していなかったので『コンピュータというものがあるらしい!』と,自分の興味から選びました.」

村田さん「自分が作ったもので,(人と)一緒に楽しめたり,他の人を喜ばせたりしたいと思っていたので,モノが作れる工学系を選びました.」

小副川さん「中学校の時は数学と理科が嫌いで,文系のほうが得意でした.でも家にあったワープロを使うのが楽しかったので,パソコンを使える人になったらかっこいいだろうなと思い,理系に進みました.」

西原さん「漠然と理系が好きだと思って,理系に進みました.特に『はっきりしたもの』が好きだったので,理系を選んで良かったです.」

スタッフ「理系に進もうと思った時に,女子が少ないことなどを意識しましたか?」

井上先生「入ってから女子が少ないということに気付きました(笑).女の人だから理系に行かないという考えは全くありませんでした.」

村田さん「私は迷わなかったのですが,母親にはちょっと心配されました.『男の子ばっかりだけど本当に大丈夫?』とか.でもやっぱりやりたいことをやりたかったので,今は選んで良かったと思います.」

小副川さん「小さい頃から男勝りだったので,特に気にしていなかったです.それに,女子が少ないから逆に大事にしてくれるんじゃないかなと,楽観的に考えてました(笑).」

西原さん「男だったので躊躇しませんでした(笑).」

スタッフ「入ってから女子であることにハンディは感じましたか?」

井上先生「自分のいた棟に女子トイレがありませんでした.隣の棟まで行かないといけなかったのですが,先生に『女子トイレが無い!』と文句を言ったところ,女子トイレができました(笑).でも,女子が少なかっただけあって,派閥もなくみんな仲良くしていました.」

村田さん「困ったことは特にないです.」

小副川さん「女の子の友だちができにくいなぁとは思いました.だけど頑張って友だちを増やそうと努力するので,そこは良い経験になったかな.」

西原さん「男子の中では女子の取り合いもあったかもしれませんね.女子から見たらある意味いい点かも.」

中学生A「勉強についていけるか不安です.理系って専門的な知識が必要で難しそう……」

井上先生「普通の授業は基礎のことなので大丈夫です.また自分のしたいことを専門にすることができます.もしやってみて予想と違う,と思ったら変えることもできるし,好きなことができるので楽しいです.理系の勉強が難しくて,文系の勉強が簡単なのかというのも違うと思います.例えば,奈良先端大には文系出身の人もいるのですが,自分が勉強してきた文系の勉強を活かして研究をされています.それぞれ習ってきたことは違いますが,『これができなきゃいけない』ではなく『これができるから』という興味があるところを活かして勉強をします.だから勉強についていけないという心配はしないで,自分がやりたいことを伸ばしてください.」

村田さん「クラスの人とわからないところを教え合ったり,先生に聞きに行ったりして,結局どうにかなりました.大学院に来てからも,研究室の人以外にも授業で一緒になった人とも友だちになるので,みんなで助け合って勉強をしています.心配しなくても,助けてくれる人はいますよ.特に女の子ですから(笑).」

小副川さん「専門分野はそれぞれ得意な人がいるので,その得意な人に教えてもらっています.授業も同じで,得意な人に教えてもらって頑張っています.」

西原さん「男子として女子を助けるというより,逆に助けてもらっています.女の子のほうが真面目です.」

中学生B「理系の中で,何を選んだらいいかわかりません.」

井上先生「女性の割合から言うと,バイオ系は女性が多いです.医学系とかも多いですね.でも男の人だけじゃ働き手が足りなくなってきたので,女の人はどの分野に来ても重宝されますよ.個人的にはもっと工学系,理学系に女の子が来てほしいですね.選ぶ時は『お母さんに言われたから』ではなく,『自分がやりたかったから』という理由で選んだ方がいいですよ.その方が頑張れるし,できるようになった時にとても嬉しいです.今はいろんなものを見て,自分がやりたいものを見つけてください.」

村田さん「専門は後から変えることができるので,今はとりあえず自分の興味がある物を見つけるといいですよ.」

中学生C「英語が苦手なんです……」

井上先生「私もすごく苦手です.でも先生になってから必要になったので勉強を始めました.理系の英語はすごく簡単なんです.なぜなら,初めに答えが書いてあるような文章ばっかりなので.基本構文しかないし,わかりやすく簡潔にしか書かれていません.もちろん専門用語の英語は覚えないといけませんが,それは日本語でも同じなので,英語が苦手でも大丈夫です.今から『英語を勉強しなきゃ』と感じているだけでもすごいと思います.そう思っていたら大丈夫ですよ.」

村田さん「私も苦手でしたが,できないなりにもどうにかなります.」

小副川さん「必要に駆られたらなんとかしなきゃいけないので… 外国人としゃべるのは楽しいとか,英語が好きだなと思えると,できるようになると思いますよ.」

スタッフ「今から理系に行きたいと思っている人にメッセージをお願いします」

井上先生「中学校の頃から自分の将来を考えて,理系を意識しているのはすごいなと思っています.専門分野を選ぶのはまだまだ先になると思いますが,オープンキャンパスやイベントにいっぱい参加してみてください.理系の人たちは自分の専門が大好きなので,しゃべっていたら楽しいと思いますよ.とにかくたくさん経験して悩んでくださいね.」

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